私は看護師という職業に就き、すでに数十年が経っているのですが、今でも慣れないことは当然あります。作業のような仕事はいいのですが、看護師として一番難しいと思うのは、患者さんと接することなのではないかと思います。私自身が慣れないというのもこの「接する」ということなのです。
薬の投与、注射、検温など接するといっても色々あるのですが、そういったことよりも難しいのは「様々な病気や怪我を抱えている患者さんとどのような会話をしたらいいのか、どう接すればいいのか」ということです。病気のことなどに対して、あまり深入りすれば傷つけてしまったりする恐れもあるので、私はあまり患者さんと接するのが得意にはなれませんでした。日々たわいのない会話だけであればできるのですが、もし何かを聞かれたときに、「ふと一言出してしまったらどうしよう」のように私はいつも患者さんとの対話を少し恐れるような状況がありました。今でももちろんあまり得意なほうではありません。
ただ、患者さんからしてみれば、看護師との何気ない会話でさえ気晴らしになったするのも事実ですので、出来る限り積極的に会話をしないといけないのだということに、私は看護師になって数年間かかって気付きました。今でも看護師として現役ですが、患者さんの気持ちも考えながらより良い看護ができるよう頑張りたいと思います。難しいことではありますが、まずは患者さんのことを第一に考えられるよう努力していかなければと思います。